2003年2月 紙パ技協誌

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紙 パ 技 協 誌 2003年2月 

第57巻 第2号(通巻第623号) 和文概要


スピードパイラー付シートカッターについて
フォイトペーパーグループ・ヤーゲンベルグ株式会社 高橋三千夫  

 スピードパイラー付シートカッターはヨーロッパの製紙工場よりヤーゲンベルグ社に対し二基のレーボーイを備えたシーターと同じ機能を持った省力化を備えた一基のレーボーイのシートカッターを開発して欲しいとの強いニーズに答えたものである。
 製紙工程におけるカッタープロセスは一番ダウンタイムが多く生産性が低い更に人手を要求する工程である。これを生産性を高めかつ人手の掛らないようにするためにはどのようなカッターにすれば良いかを原点に開発した。まず最もカッターのダウンタイムを要する個所はレーボーイのパイル交換である。これをダウンタイムなしでやることを考えた。これはレーボーイ二基にすればダウンタイムなしは可能である。しかし振替ゲートが必要となり,シートもレーボーイまでストレートラインフローとはできない。従って速度が振替ゲートを使用して第2レーボーイに集積するには減速を余儀なくされることになる。また第2レーボーイを備えることによりパレットフィードを2個所備える必要もある。かつパイル搬出も2個所となり大変複雑なマテリアルハンドリングが必要となる。2基のレーボーイは寸法替えも2倍の人手がかかる。
 これを人手の掛らない様にすることを考えて省力化を計った。1基のレーボーイでチェンジテーブル方式を使用し,減速を全くせず損紙を全く発生させないでパイル交換を可能とした。レーボーイ1基のみ備えているので所要面積も少なく且つイニシャルコストダウンも可能とした。パレットも全自動供給方式を採用した。シートカッター高速テープは可能な限り短くしシートのジャミングの発生を最小限にした。高速テープを短くすることによりオーバーラップタイミングも更に精度を上げた。キャッチステーションはすべて電動式を採用し全自動枠替えを可能とした。またカッターゾーンも大改良しメカニカルロスを最小限にしたシンクロナイゼーションを可能とした。アンワインドも最小限のダウンタイムで枠替え可能な“スピードワインド”を開発した。必要とあれば多層切においても各アンワインドにスプライス装置を付けることも可能とした。
 以上シートカッターの下流より上流に向い特徴を述べたが仕上室の生産性の向上には大変役立つ機種である。既に旧タイプコンチマートシーターも含めて60台の実績を有している。
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丸石―ビロマティック・大判カッターの最新技術
株式会社丸石製作所 技術部 松永 修一  

 丸石―ビロマティックの大判カッターは,年々変化するめまぐるしい世界情勢の中でその地位を確立し,また市場のニーズに応えるべく新しいデザインに一新された。
 スタックチェンジ時のリジェクト紙をゼロとしたノンリジェクトシステム,高速バス通信を使用したアナログレスなドライブ制御,IPC(Industrial Personal Computer)を使った統括コントロールなど様々な新しい機能が採用されている。特に制御システムは最新テクノロジーをふんだんに取り入れた。またクロスカッターはDD(ダイレクトドライブ)タイプに統一されスピードカーブも格段に向上している。当社独自の装置としてはパレットロボットもある。カッターの後工程において製品を崩さず傷つけることなく,自由な場所へ搬送することが可能である。これらの最新技術を使った大判カッターは,高品質,高生産と省力化に充分貢献できると考えている。
 本報ではこれらを含めた,大判カッターにおける最新の技術とその特徴について将来展望を交えながら紹介する。
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平判シート選別作業の自動化について―吸引ベルト搬送による平判自動選別機―
東京給紙機株式会社 馬場 昭  

 製紙工場の最終工程である仕上げ部門の自動化については,カメラの発達ならびに自動選別機の開発により,良紙,不良紙,の選別の自動化が行われていて成果が上がっている。
 弊社では,操作性が簡便で且つ低価格な平判自動選別機の開発が出来ないものかと全社あげて検討し,吸引ベルトによる搬送に着眼した。その結果機械の簡素化とコストの低減に成功して,低価格の平判自動選別機を業界に提供出来る様になった。この選別機は簡単な構造の為,特別な熟練を必要とせず女子作業員による運転操作を可能にした。
 印刷は文化のバロメーターと言われて久しいが,紙もパソコンの出現により新しい用途も増え,それにともなって品質の向上,均一性が益々さけばれるようになっている。検査も,目視から自動選別機による検査へと移行しつつあるが検査自体は直接生産を生む分けではないため,検査に高額な投資をする事は昨今の景気の状況からして不可能な場合が多い。
 この装置が更に広く業界に定着する様になるには,新しいアイデアを考え続ける事により,コストの低減を計りより低価格で高性能な装置に進化させる事が最も重要である。
 弊社では,今までに開発をして来た機械のノウハウを活かすとともに新しいアイデアを組み込み,これからも全社あげて技術開発に努力を重ねて業界に寄与したいと考えている。
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スピードパイラー付きカッターの操業経験
北越紙精選株式会社 業務部 津野 誠一  

 断裁紙品質の向上,断裁能力の増強,省力化の観点から老朽した4台のカッターを撤去し,最新カッターに更新する工事を平成14年4月よりスタートし,7月より営業運転に入った。このカッターは,ヤーゲンベルク社のスピードパイラー付きカッターであり,当社では4台目の導入となる。このカッターはシングルレーボーイで,減速することなくパイルチェンジが可能である。したがって,古いカッターの跡地に建設し,断裁能力を大幅に上げたいとの当社ニーズに合致するものであった。また,抄紙機を停めずに工事を行う必要があり,建設工期の短縮が命題ともなった。組み立て開始から24時間のフル操業まで約2.5ヶ月を達成し,順調な運転に移行している。このカッターは「THE NEWGENERATION」と称し,従来の3台のカッターに比較して新規技術が多く採用されている。断裁スピード向上の妨げとなるラップやレーボーイでの紙の折れや揃えといったトラブルがどのように減少したか。新規技術を中心とした操業経験を紹介する。
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コーターアンワインド自動原反仕立て装置の導入
日本製紙株式会社 岩国工場抄造部 高橋 正人  

 コーターのアンワインドでは,新原反と旧原反の連続継ぎを行わなければならず,マシンより供給された新原反に止め紙(タブ)貼り及び両面テープ貼りを行う,原反仕立て作業が必要である。印刷機では既に自動化されているが,製紙業界ではオペレーター作業の一つであり,自動化されていなかった。この作業を自動化し省力化を図るため,4C/Rに自動原反仕立て装置を導入した。本装置は,原反をセット後,紙端カット,タブテープ及び両面テープ貼りを自動で行うものである。
 製紙業界で初めての装置であり,操業開始直後はトラブルが発生したが,現在は順調に稼働中である。本報では,自動原反仕立て装置の概要と仕立て状況,導入効果について報告する。
(本文27ページ)


富士/N2マシン フォイト社シリウスリールの操業経験
王子製紙株式会社 富士工場製造部板紙課 間野 典志  

 王子製紙富士工場のN2マシンは,古紙配合両面塗工カード,特板,コート白ボールを抄造するマシンとして2001年10月より営業運転を開始してきた。
 N2マシンは,長網5層抄き,ワイヤー巾4.7m,設計最高抄速800m/分,坪量160〜450g/m2と白板紙の抄紙機としては,世界最速のマシンである。
 マシンエンドに位置するリールパートでは,巻き取りの大径化を目的としてシリウスリールを導入した。
 シリウスリールは,線圧,張力,センターワインドトルクを制御しながら,センターワインド方式にてシートを巻き取る。また,枠替えテープ方式を採用し,スプール準備から枠替えまで全自動で行われる。
 このセンターワインド方式のシリウスリールを導入したことにより,巻き取りの大径化,巻き取り品質の安定化が可能となり,生産性の向上が実現された。本報では,フォイト社シリウスリールの操業経験について報告する。
(本文34ページ)


巻取ロール鏡面凹凸の非接触型測定装置―ディッシング測定装置―
日本製紙ユニテック株式会社 中村 茂樹  

 近年,印刷装置の高速化・多様化等によって,巻取製品の品質基準の要求が強くなってきている。そこで,当社では品質基準の1つである巻取ロール鏡面凹凸(以下ディッシング)を自動測定する装置を製品化した。
 本装置は,新聞用紙巻取・電話帳用紙巻取・その他巻取がワインダーから取り卸され,搬送コンベア上の位置に設置されている。巻取の前側と裏側との鏡面の中心軸の変位を高精度CDDレーザーセンサーによって測定し,巻取のディッシング(凹凸)測定をシーケンサーを使用して演算する装置である。
 本装置は,操業上の省力化,巻取製品の品質の安定化等で有用な装置の1つとして期待できる。
(本文39ページ)


Lo―SolidsTM改造連釜の操業経験
中越パルプ工業株式会社 川内工場 宮田 雄二  

 川内工場の連釜は1994年にEMCCTM蒸解法を取り入れ,未晒白色度向上による漂白薬品費改善などの効果を得てきた。しかし高負荷操業であるため慢性的なパルプ不足という問題を抱え,また特に雨期などのチップ水分上昇時には連釜が不安定になり大減産を引き起こすなど,問題になっていた。
 この対策としてLo―SolidsTM蒸解法を採用し,2001年9月に改造を実施した。その結果,操業の安定性が大きく改善するとともに使用アルカリが減少して,生産のネックになっていた回収系の負担が下がり,パルプの増産が可能になった。さらにパルプ品質(強度)の向上も得られたことより,購入パルプの使用を大幅に削減することができ,計画以上に大きなメリットを得ることができた。
 また,Lo―SolidsTMには各種の操業スタイルがあるが,そのひとつ『Down―Flow』操業のトライアルを行い,高負荷連釜への適用の有効性を確認し,通常のスタイルである『Up―Flow』と比較することでその効果と問題点について検討した。
 本報では,Lo―SolidsTM改造連釜の操業経験と問題点,および『Down―Flow』操業トライアル結果について述べる。
(本文49ページ)


関東工場(勝田)板紙マシン改造概要
北越製紙株式会社 関東工場(勝田) 萬谷 修  

 北越製紙関東工場(勝田)1号機(K1)は関東圏の古紙を有効に活用した高品質な特殊白板紙の製造を目的として,1975年4月に稼動した。稼働以来,古紙処理設備の増強,短網5層抄から6層抄への改造,コーター2段塗工化工事等,品質・操業安定性の向上を目的とした改造を逐次行ってきた。2001年4月から5月にかけて原紙の平滑性改善による品質の向上と操業安定性の向上・高効率化を目的にウェットパートの全面更新工事を実施した。
 本改造では,設備単体では目立った最新技術はないが,搾水能力の強化により,多品種・幅広い坪量範囲の製品を抄造する上で,非常にバランスの取れたマシンに生まれ変わった。本報では,K1ウェットパート改造工事の概要と操業経験について報告する。
(本文54ページ)


誘電率の異方性測定を利用した新しいオンライン繊維配向計の開発と実証実験―将来の繊維配向自動制御をめざして―
王子製紙株式会社 新技術研究所 永田 紳一  

 紙の繊維配向は,力学的性質や熱的性質の異方性に大きく影響するため,カールなどの紙ぐせ,ノンインパクトプリンター用紙の斜傾および印刷,加工工程等における走行性に深く関係している。オフラインでは弾性率の異方性を測定する超音波法がよく用いられているが,この方法は乾燥収縮の異方性の影響を受け,配向角度が本来の繊維の並んでいる方向からずれる。これに対して誘電率の異方性に基づくマイクロ波法は実際に繊維の配向を表していると言われている。我々は,このマイクロ波法を開発した技術をベースにして,空洞共振器ではなく誘電体共振器を導入し,全く新しいオンライン繊維配向測定方法を開発した。矩形の誘電体共振器とロッドアンテナの組み合わせによって発生させたエバネセント波を利用し,誘電率の異方性に対応した共振周波数のシフト量を検出することにより繊維配向をリアルタイムで測定する。高速テストコーターでの実証実験において,1,000m/分の速度で紙の繊維配向を測定することに成功した。すでに開発されている光の反射を利用するものとは異なり,紙の表面だけでなく全層の繊維配向が分かるという特徴がある。また,誘電率の異方性をみているため,紙のみならず,フィルムや不織布等にも適用可能である。今後は,実用化試験を経て,順次ニーズの高い抄紙機から配備し,さらなる品質の向上と操業の安定を図っていく予定である。将来的には,抄紙機における繊維配向の高度制御・自動化に必要な要素技術になると考える。
(本文58ページ)


7つのベストを目指したTPM活動
紀州製紙株式会社 大阪工場7B活動推進室 谷口喜三雄  

 大阪工場は,徹底した品質管理と旺盛なチャレンジ精神を発揮して『特殊紙の紀州製紙』の評価を高めるべく,同一構内にある研究部とタイアップし,開発工場としての使命を果たしている。

 従来からのTQM活動と1998年に導入したTPM活動を融合させてP,Q,C,D,M,S,Eの「7本柱のベストの追求」を掲げ,「7B活動」の名称の下に活動し,2001年にTPM優秀賞第1類を受賞した。
活動の狙いとして
 1) 直接・間接の業務に内在する全てのロスを明確化し,7つのベスト(7B)を目指す。
 2) 不具合の根本的な原因究明,再発防止のシステムを確立する。
 3) 品質・設備に強く,問題発見力・問題解決力のある人材を育成する。
 4) 安全で創意と工夫に満ちた明るい職場づくり。
を達成することで特殊紙生産工場としてのあるべき姿を追求,確立することとした。
 『全員参加のTPM 皆で目指そう7つのベスト』をスローガンにし,徹底した施策と活発な活動を展開し成果を上げることができた。
 有形効果として故障件数,クレーム件数の減少やロスの低減,資格取得件数,省エネ量の増大等を達成した。無形効果としてキラリと光る人材が出てきたり,設備の問題点が顕在化し,目で見る管理も進んできた。
 現在,TPM PARTT活動で実施した「7B活動」を発展させ,TPM PARTU活動では「3SAT活動」と名称を改め,顧客満足(CS)・社会満足(SS)・従業員満足(ES)の向上を目指して個人の能力を伸ばし,深みのある活動を展開中である。
(本文65ページ)


紙パルプ試験規格委員会の活動とJIS・ISO規格の最新動向
東京大学 大学院農学生命科学研究科生物材料科学専攻 製紙科学研究室          
(紙パルプ技術協会 試験規格委員会委員) 江前 敏晴  

 紙パルプ技術協会の紙パルプ試験規格委員会は,紙パルプ関係の試験規格の整備を行う任務を持ち,JISの制定及び改正のための素案作成,JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法の制定及び改正,ISO規格の審議と投票などを行う。JISは,国家の規格制度が貿易の非関税障壁になることを避けるため,1998年以来ISO整合化を進めている。主な改正点は,(1)20℃相対湿度65%は,既に調湿及び試験の標準条件ではなくなり,23℃ 50%だけになった。¥(2)光学試験は,すべてCIEイルミナントC(C光源)による照明の,積分球を使った拡散照明/0°受光方式となり,従来の45°照明/0°受光方式のハンター形装置を用いた規格は2003年3月31日をもって廃止,(3)ISO耐折回数を新たに定義し,従来の耐折回数の定義は2003年3月31日をもって廃止し,JAPAN TAPPI試験方法となる予定,(4)灰分試験での灰化温度を従来の575℃から525℃に変更,などである。ISO/TC6(紙パルプ)のP―メンバーとなって以来,ISO規格の定期見直しで改正の提案ができるようになり,また委員会原案(CD)に修正意見を出せるなどの強い発言権を得た。作業グループ(WG)へのエキスパート登録を数件行い,作業原案(WD)の作成段階で日本の主張を反映させられるようになった。これに対応した国内WG3(光学特性)が活動中である。2003年11月に日本で初めてTC6国際会議を開催することになった。関係者の方々の御協力をお願いする次第である。JAPAN TAPPI試験方法は,全面改正を行い,2001年4月に試験方法集2000年版として発刊した。
(本文74ページ)


製紙用顔料及び填料の熱重量分析
東京大学 大学院農学生命科学研究科 江前 敏晴  

 熱重量分析により,クレー,二酸化チタン,タルク,炭酸カルシウム及びA2コート紙の熱分解温度について測定したところ,クレーは約350℃付近,タルクは約450℃付近から質量減少が始まった。市販A2コート紙に含まれるクレーの分解は350℃付近で始まった。“ISO1762:2001, Paper, board and pulps―Determination of residue(ash)on ignition at525℃”で述べられている“クレーは525℃では分解しない”という部分は明らかな誤りであることがわかった。炭酸カルシウムは580℃付近から質量減少が始まり,JIS P8251:2002で規定されている灰化温度525℃ではまったく分解しないことがわかった。従来の灰化温度575℃でも分解が起こらないことになるが,マッフル炉の性能上,規格では±25℃の精度を認めているので,改正で灰化温度を525℃に下げたのは妥当であると考えられる。二酸化チタンは1,000℃までは質量減少がなかった。
(本文89ページ)


ペーパースラッジ焼却灰を用いたゼオライトの合成と評価
静岡県富士工業技術センター 紙リサイクルプロジェクトスタッフ 安藤生大,齊藤将人,村松重緒,日吉公男       
愛媛大学 農学部 春名 淳介,松枝 直人,逸見 彰男  
株式会社大川原製作所 産機装置事業部 福田 寿夫            

 製紙産業の一大拠点である静岡県富士地域では,年間約100万t(水分量約65%)を越えるペーパースラッジ(PS)が発生している。そして,大部分のPSは減容化のため焼却され,約20万tのPS焼却灰が発生する。PSは指定副産物に指定されていることから,積極的な有効利用を検討する必要がある。
 PSは,セルロース残渣と紙の填料として用いられる炭酸カルシウム,タルク,カオリン等から構成される。これらは,焼却時の熱分解により,炭酸カルシウムは脱炭酸してライムに,カオリンは非晶質(メタ)カオリンに変化している。これらの一部は,熱合成してゲーレナイトを形成している。
 本研究ではPS焼却灰の化学組成,鉱物組成を明らかにした。更に,ゼオライト原料としての特徴を明らかにするために,石炭灰と火山砕屑物であるシラスについて,希NaOH溶液に対するSi,Alの選択溶解性を比較検討し,Sタイプ(Si/Al<0.5),P1タイプ(0.5<Si/Al<2),P2タイプ(2<Si/Al)を定義した。
 その結果,PS焼却灰はSiが不足するSタイプに属し,ゼオライト合成を行うためには,別のSi源を添加する必要があるこが明らかとなった。このため,Si添加量,反応時間,反応温度を変えた合成実験を行い,それぞれの条件で合成されるゼオライト種を検討して,以下に示す合成の基本条件を明らかにした。25L反応容器を用いた場合,3.5Mメタ珪酸ナトリウムをアルカリ溶媒とすると,120℃・2時間の合成条件において,NaP1が合成され陽イオン交換容量(CEC)は185cmol/kgを示した。この値は,石炭灰を原料とする人工ゼオライトの平均的なCEC値に近い値となった。
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